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今月のこの一冊

ことばの学校とっておきの
ラインナップの
1冊を紹介します!

3月の一冊

『わかったさんのクッキー』
寺村 輝夫/作・永井 郁子/絵
1,100円 1987年初版
テーマ
ドキドキわくわく
読後感
メルヘン白昼夢
絵のタッチ
ザ ボードビルデュオ風

ホワイトデーといえばこれでしょ!
『わかったさんのクッキー』

わかったさんのお家はクリーニング屋さん。ある日、預かった服から落ちた鍵の持ち主を探してお客さんの家を回っていたら、モジャさんそっくりのメジャさんが歌いながらクッキーを作るのを見て、わかったさんは「わたしも作ってみたい!」美味しいクッキーは出来上がるのでしょうか?

ポイント

鍵を返しにきたはずのわかったさんの目の前で、夢とも現実とも区別がつかない空想世界でミュージカルよろしくクッキーづくりが始まりますが、たかが物語とあなどるなかれ。おいしいロッククッキーのレシピともいえるストーリーなので読みながら作ってみたくなること間違いなし!コトリと落ちた鍵がこんなにも大活躍するとは予想もできず、まさに物語の鍵。そして最後にはちょっとびっくりの結末が!(怖くはありませんのでご安心を)

Aグレード

2月の一冊

『ないたあかおに』
浜田 廣介/作・池田 龍雄/絵
1,100円 1965年初版
テーマ
友情
読後感
カムバックあおおに
絵のタッチ
浜乙女でえたらぼっち

「おには~そと!」って言えなくなるかも
『ないたあかおに』

どこかの山に住んでいた心優しい赤鬼は、人間たちと仲良くなりたいと願っていましたがみんな怖がって近寄ってもくれません。そんな赤鬼を不憫に思った友達の青鬼が一芝居うってくれたことで赤鬼は願い通り、人間たちと仲良くなることができたのですが…。

ポイント

大切な友達である赤鬼の願いを叶えてあげるために、青鬼が最後に取った行動は感動に値しますが、ほかに方法があったようにも思います。読後に学校やご家庭でお子さまの考えを聞いてみてはいかがでしょうか。半世紀以上に渡り読み継がれてきたことも納得できる、本当の友情とは何かを深く考えさせられる名作です。

Aグレード

1月の一冊

『十二支のはじまり』
岩崎京子/作・二俣英五郎/絵
1,200円 1997年初版
テーマ
十二支の由来
読後感
本当にそうかもなぁ
絵のタッチ
幻想的

毎年1月にはたくさんお目にかかります!
『十二支のはじまり』

むかし、ある年の暮れ、神様が動物たちに「正月の朝、御殿に早く来たものから十二番まで順に、1年ずつその年の大将にする」というおふれを出したものですから、動物たちはもう大騒ぎ。20匹ほどでスタートした大将争奪レースの結末や如何に?!

ポイント

それぞれの動物たちのイメージがユーモラスに表現されていて「結末はどうなってしまうのだろう?」と十二支の順番をしっている大人でさえワクワクしてしまうはず。中でも鶏の優しさと猪の文字通りな「猪突猛進」ぶりにはクスっと笑わずにいられません。ねずみが最初なのも、猫がねずみと仲が悪いとされる理由も、本当にこんな経緯があったんじゃないかなぁと思わせるお話です。

Aグレード