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読書から国語力を育てることばの学校【今月の一冊】

今月のこの一冊

ことばの学校とっておきの
ラインナップの
1冊を紹介します!

2月の一冊

『たぬきのじどうしゃ』
ちょう しんた/作・/絵
1320円 1987年初版
テーマ
ナンセンス
読後感
奇妙、不思議
絵のタッチ
ぐいぐい塗られた絵

解決しないから面白い!
『たぬきのじどうしゃ』

たぬきのおじさんが車に乗って走っていると、さかながふるえながら車の中に飛び込んできて助けを求めます。かいぶつが出たので助けてほしいと魚は言うのでした。

ポイント

たぬきのおじさんは、かいぶつに遭遇します!
かいぶつと戦ったり、ひょんなことで助かったりと、たいていのお話は予定調和な物語の流れになるのですが、この作者はそれを良しとしません。物語に乗っかって行く心地良さがこの作品の価値ではありません。読み手が拍子抜けしたような感覚のままお話は終わってしまいます。しかし、それがなんとも言えない魅力です。余韻に残る乾いたユーモアに、一件落着しない世界こそおもしろいと気づかされます。
4A グレード

1月の一冊

『赤毛のアン』
L.M.モンゴメリ/作 村岡花子/訳 HACCAN/絵
858円 1908年初版
テーマ
成長
読後感
わくわく
絵のタッチ
現代的・かわいらしい

個性的な少女と美しい四季の物語
『赤毛のアン』

孤児のアンはマシュウおじさんとマリラおばさんの家へ引き取られます。
そして、おじさん、おばさんや学校で出会う友人たちとの交流を通して、アンが自分を見つめ、生きる喜びを感じる瞬間、瞬間が描かれていきます。

ポイント

風変りな少女という印象のアンが主人公です。
人の話を聞き入れられず、自分の話ばかりするような、少し困った人なのです。
ところが、読み進めていくと、アンの個性として、その違和感はむしろプラスに変わります。
生き生きとした人間性が魅力的に感じるようになります。
アンを引き取ったマシュウやマリラがそうなったように、アンの想像力あふれる話を続けてもっと聞きたくなってしまいます。

たぐいまれな想像力と純粋な(まっすぐで、それだから失敗もする)性格の持ち主・アンの成長がカナダのプリンスエドワード島の美しい四季を背景に絵物語のように語られます。

E グレード