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読書から国語力を育てる「ことばの学校」

ことばの学校ブログ

本の中に慣用句が①

「口をとがらせる」

「慣用句」というのは、2つ以上のことばがくっついて、

元々もっている意味とは異なる意味で使われるようになった語句です。
慣用的に使われるうちにその意味が定着していったので、「慣用句」と呼ばれるようになったんですね。

たとえば、「水を差す」という慣用句。

本来は、「料理に水を加えて味を薄くする」「熱いものに水を加えてぬるくする」という意味ですが、
ここから転じて「うまくいっていることに、脇からじゃまをして台無しにする」という意味で使われるようになりました。

さて、今回登場の「口をとがらせる」

文字通りに、「くちびるを突き出す」という意味でももちろん使います。

しかし、くちびるを突き出しているときの気持ちまで表すことのほうが多いですね。

なにかに対して、「不満そうな顔をする」という意味です。

この表現は、「みんなのきもち」(村上しいこ作 「学習研究社」刊)の中で、

ゆでだこが 口を とがらせる。

という文で登場します。

「ゆでだこ」なんで、もともと口とがってます(笑)

しかし、文脈をしっかりおさえると、不満なようすがわかりますので、ここは、ゆでだこの気もちを汲み取ってやりましょう~。

「口(くち)」ではじまる慣用句はほかに

・口に出す
・口を割る
・口が重い
・口が軽い
・口をきく

などなどもっともっとたくさんありますよ。

いくつ言えるか、ご家庭でチャレンジしてみてください!